● 更新:2017年09月14日(木)


#003  「 DIY ・ トイレをプチリフォームしてみよう! 」


 

 前回 掲載したこのトイレ、
 実は普通のタンク式トイレを“タンクレス風トイレ”として、今年の3月に DIYでプチリフォーム を行っております。

 施工に際しては多くの方々のサイトを参考にさせて頂いたので、
 今回は“かれんさん”とは関係ありませんが、お礼の意味も込めて自分の施工過程もレポートしたいと思います。

 DIYに興味のない方にとって今回はハズレ回ですが、
 次回は、また“かれんさん”が「何かで遊ぶ様子」をお伝え致しますので、ご容赦下さいませ…。

         

 これがプチリフォーム前のトイレです。
 一見キレイに見えますが…

 

 ウチは住み始めて10年以上が経過しているマンションなのですが、
 掃除をサボり続けた結果、特にタンク上部の手洗い器周辺の汚れが目立ち…、

 

 吐水口には水垢が溜まりまくっております…。
 “劇落ちくん”などを使えばキレイのなる可能性がありましたが、手洗い器や吐水口はプラスチック製のため傷つくかもしれず、
 壁紙は長年の水垢がシミになっており、貼り替えるしかない状態となっておりました。

 そこで思い至ったのが、以前にネットで見かけた「DIYによるタンクレス風トイレへのプチリフォーム」です。
 (“タンクレス風トイレ”で画像検索すればヒットしますよ)

 

 ではタンク式トイレについて少し説明を…
 タンク式トイレとは、次に便器内を洗い流すための水を便器の奥のタンクに貯めている方式のトイレのことです。

 その為、タンク上部に手洗い器が付いているこのタイプのトイレは、手洗いで使用した水をタンクに貯めて二次利用しています。
 タンクの手洗い器にセットするトイレ洗浄剤(ブルーレットなど)を想像すれば分かりやすいかもしれません。

 したがって、吐水口から出る水をタンクに貯めれさえすればトイレは機能するので、
 吐水口や手洗い器のデザインや材質を変更しても問題はありません。

 

 では早速、タンクの上部を外して内部を確認…。
 かなり単純な構造ですね。

 

 続いて採寸作業へ…。
 便器のフタを上げたときに支障をきたさない寸法を計算した結果、
 高さ 950mm / 幅 845mm / 奥行き 240mm(天板) のタンクを覆い隠すカウンターを作ることにしました。
 高さや幅はともかく、奥行きが240mmとは、かなり小さいですね。

      

 でもこのサイズで使える陶器製の手洗い器がちゃんとありました。

 

 陶器はプラスチックに比べて水垢が付きにくくて汚れが落ちやすく、そして何より見た目が良いので即購入!

 

 この手洗い器に合わせてステンレスの排水金具も同じ店で購入しました。

 

 そして吐水口にはこのステンレスの自動水詮を購入。
 実はトイレの手洗い用吐水口は、トイレメーカーが販売している600円前後の安価なプラスチック製のモノしかなく、
 陶器製の手洗い器にあう吐水口は存在しておりませんでした。

 そんな訳で、自動水詮装置を外した状態の本体を吐水口として利用するという贅沢な方法をとります。

 

 では、続いて水周り以外の主な材料です。
 これは手洗いカウンターの天板に使用する板なのですが、
 「ニトリ」で販売しているテーブルの天板だけを買ってきて自宅でカットしました。
 「ニトリ」ではテーブルの天板と脚をバラ売りしており、展示品だったこの天板は2500円ほどで購入できました。

 

 カウンターの立板には、ホームセンターで販売している既製サイズ(910mm×200mm)の板を使用。
 オイルステインや塗料を塗ろうかと思いましたが、結局は100均のカッティングシートを貼って簡単に済ませました。

 

 天板の上に手洗い器を置いて見ると全体のイメージが見えてきました。
 尚、立板の床面と天板の面にはクッションテープを貼り、床のキズ防止と天板との隙間対策をしております。

 また、トイレの壁と立板の間にはサイズをオーダーしたアクリル板を挟んでいます。
 このアクリル板は、トイレの壁の下にある巾木の上から天板の下部までの隙間を埋めるモノで、強度や見た目が向上します。
 (アクリル板はミリ単位でサイズをオーダーできるので、隙間のサイズを測ってネットで注文しました)

 その他、数本の角材やL字金具なども使用しています。

 

 実はこのトイレ、拭き掃除や脱臭フィルターを交換するために5cmほど本体がリフトアップするので隙間が必要でした。

  

 タンク側の吐水用ホースと購入した吐水口を繋げる為にサイズを測ります。

 実は繋げる為の中継ホースを自作したのですが、距離が伸びてしまった為に水圧が足らずボツになりました…。
 結局はタンクの吐水用ホースを吐水口の水道管の中へ入れて、隙間から水が漏れないよう漏水加工して対応しました。
 (隙間があると水圧が足らなくて吐水口から水が出てこず、タンク内へ水が逆流していきます…)

 

 これが水周りの作業を終えて、扉板を取り付けた状態です。
 既製サイズの立板を使用していたため、扉板も既製サイズの化粧板が使えます。
 左側の扉板は1枚、右側は2枚、それぞれ異なる既製サイズの板を購入して、カットせずに組み合わせることができました。

 この時、まだタンク前のカバーがダンボールですが…

 

 簡易リフォーム用のフローリングマットをカット&加工して木目のカバーを作成しました。

 

 そして続いては壁です。
 壁紙を貼り替えただけでは またすぐに汚れると思い、今回はモザイクタイルを貼りました。
 モザイクタイルは安価で施工が簡単、見た目も華やかな上に汚れがつきにくいなど利点がたくさんあります。

 幸いにして、汚れていた壁紙の貼りつき状態が良かったので、壁紙の上からモザイクタイルを貼ることができました。
 (剥がれかかった壁紙の上からタイルを貼ると、タイルの重量で壁紙ごと剥がれ落ちる可能性があります)

 ちなみに壁の中央にあるケーブルは、後で仕込むLEDライト用のケーブルで、モザイクタイルの目地の隙間を通しています。
 (間接照明用とスポットライト用の計2本)

 

 そしてコレが完成した状態です。
 写真を撮り忘れましたが、
 モザイクタイルの中央部分に角材を使って木のフレームを作り、フレームの外側にぐるっとLEDライトを取り付けております。
 加えて、フレームの下には隙間を作って手洗い器用のLEDスポットライトを設置しました。

 仕込んだLEDとアンティーク調の鏡がなかなか良い感じです。

 

 ちなみに左右のアクリル板の裏にも暖色LEDを仕込んでいるのですが、
 注文したアクリル板がガラス調だった為、こうして断面が緑色に輝いております…。

 

 仕込んだLEDライトは、この便器下に設置した人感センサーと連動して自動で点灯&消灯します。
 このセンサー付きコンセントは合計240ワットまで対応しており、
 電源が入ってから切れるまでの時間を5段階(1分・2分・5分・10分・20分)で設定できる優れモノです。

 

 実はこのINAXの便器、同じシリーズの上位モデルにはスピーカーが内蔵されており、
 便器に内蔵されたSDカードスロットにMP3データを入れると音楽が流れるようになっておりました。

 ウチの便器はミドルクラスなのでスピーカーは付いていませんでしたが、
 スピーカー用の孔は開いていたので、自分でスピーカーと小型のアンプ基板を取り付けてみました。

 音楽の再生には写真に写っている普段使っていないSIMフリーのスマホを利用します。

 

 アンドロイドには、
 スマホのAC電源のONとOFFに連動して音楽を再生・停止する「電源連動音楽プレーヤー」という無料アプリがあり、
 このアプリをインストールしたスマホを“人感センサー付きコンセント”と繋げて、
 LED照明の点灯と共に音楽が鳴り始める仕組みを構築しました。

 現在ウチのトイレに入ると自動でジャズが流れます…。

 

 では改めて、DIYプチリフォーム後のウチのトイレを紹介します。

 

 今回のプチリフォームを機に、タオルではなく使い捨ての紙タオルへ変更しました。
 使い捨ての紙タオルは繰り返し使うタオルに比べて衛生的で、
 紙タオルはダンボールでまとめ買いすれば、1枚(2枚重ね)が 0.7円ほどなので、コストもそれほどかかりません。
 日々の拭き掃除にも使えるので何かと便利ですよ。

 ちなみに紙タオルホルダーの横にあるのは脱臭ジェル「エアリオン」のホルダーです。
 基本的にウチのマンションは24時間換気なので臭いは気にならないのですが、
 以前タオルが掛かっていたタオルリングを外した時の壁の穴を隠すために取り付けました。

 

 使い捨て紙タオルへ変えたことで必要になるのがゴミ箱です。

 

 これはセンサー式でフタが自動開閉するゴミ箱で、開閉ボタンを押して手動でも開閉することができます。
 (電池式)

 

 上部にあるのはゴミ箱のフタ部分で、ゴミを溜める本体は中にあります。
 溜まったゴミが捨てやすいように、扉は上開き式にしました。

 

 ゴミ箱の下にあるのが、トイレブラシ用の収納ラックです。
 このラック、
 奥行き24cmのカウンターの収納ラックにも関わらず、便器の真横である32cmまで手前にスライドさせることが可能です。
 これにより、床や壁に水が飛び散ったり、したたり落ちることを軽減することができました。

 

 ラックを32cmスライドさせる為に、長さ20cm(最小時)の3段式スライドレールを2本連結させたり、
 ラックの底板の下に、手前と奥の2方向にしか進まない固定式キャスターを取り付けるなどの工夫をしています。

 

 左側はトイレットペーパーの保管用として使用。

 

 ちなみにトイレットペーパーの下は音楽再生用のスマホ置きにし、
 さらにその下は、未だ整理をしておらず“ケーブルごちゃごちゃスペース”になったままです…。

 

 手洗い器周辺は既に説明した通りですが、吐水口について補足しますと、
 見た目はセンサー付きの自動水詮ですが、これはただの吐水口なのでトイレの水を流さないとココから水は出てきません。

 

 トイレの水を流すと、こうして水が出てきます。

 

 そしてこの排水口の金具、
 実はプッシュ式で開閉するのですが、閉じたままだとタンクに水が溜まらないため、吐水口から延々と水が流れ続けます。
 下手するとトイレが水浸しになるので、誤って閉じてしまわないよう来客時には事前の説明が必要です…。

 

 そうそう、大事なトイレの水を流す方法を説明するのを忘れていました。

 実はこのタンクレス風トイレリフォームの難関のひとつが“トイレの水を流す方法”です。
 便器のタイプによっては、タンクの横にあるレバーを捻らないと水が流れません…。
 その場合の解決策として、
 レバーに紐を付けて引っぱるとか、レバーの前に開閉式の扉をつけて使用時に手でレバーを捻るなどの方法があります。

 ウチの場合は赤外線リモコンの操作で水を流す方式でした。
 しかし赤外線リモコンはWiiやプレイステーションのような無線式リモコンと違って光で通信するため、
 発光部分と受光部分がお互いに見えていないと通信が出来ず水が流せません…。

 

 例えば、こんな風に赤外線受光部の前をパネルで完全に覆ったら全く使えないのです。

 

 しかし世の中には“赤外線リモコンリピーター”という便利グッズが存在します。
 これは言うなれば“赤外線受光部の延長ケーブル”のようなモノで、
 ウチの場合はタンク本体の赤外線受光部をパネルの前まで延長しました。(パネルには通線用の穴を開けています)

 これでちゃんとトイレの水が流れる他に、シャワートイレの各機能が使えるようになりました。

            

 長々と説明してきましたが、レポートはざっとこんな感じです。
 仕込み照明やアクリル板などの余計な費用をかけなければ、おそらく4万円前後で同規模のプチリフォームが可能でしょう。
 (ウチの場合は6万円くらい掛かりました)

 1回の滞在時間は短いながらも、必ず1日に数回は訪れるトイレなので、
 皆さんも気分転換を兼ねてトイレをプチリフォームしてみてはいかがでしょう?

 それでは〜


 ※ 冒頭で書いた通り、次回は“かれんさん”が“あるモノで遊ぶ様子”をお伝え致します…。


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