● 更新:2017年11月17日(金)


#008  「“かれんさん”星を見る」


 
 

 先日、遅ればせながらアニメ「Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」を鑑賞しました。

 「Planetarian」とは、
 2004年11月にゲーム会社「ビジュアルアーツ」がPC用ゲームとして開発・販売した全年齢対象のゲームで、
 販売から12年が経過した2016年7月にアニメ化されネット配信されました。

 
 

 内容は、
 世界規模の戦争によって荒廃した近未来の日本を舞台に、
 細菌兵器の攻撃により放棄された「封印都市」で
 ずっと来場客を待ち続けているプラネタリウムのナビゲーションロボット“ほしのゆめみ”と、

 
 

 廃墟に眠る物資を探すことを生業としている「屑屋」(くずや)の青年との交流を描いた作品です。

 
 

 全5章のWebアニメとしてネット配信された後、全章を収録したBDが2016年9月に販売されました。

 
 

 Webアニメと言うものの、作画は素晴らしくて 後に公開される劇場版と全く遜色はありませんでした。

 

 
 

 感動的な作品に定評がある事で有名なビジュアルアーツのブランド「Key」が手がけていることもあり、
 この「Planetarian」も非常に感動的な作品なので是非オススメします♪

 

 見せてあげたいところだけど、ココは東京の都心だから光害が多くて とてもあんな星空は…

 

 しかも今夜は雨なんだよなぁ…

 

 …っというわけで、こんな本を渡してみたり。

 

 かれんさん:「確かに星空が載ってますけど、なんか写真じゃ物足りないです…」

              

 じゃあ、コレはどうかな?

 

 かれんさん:「コレって何ですか?」

 

 コレは「Mitaka 4D2U 国立天文台 4次元デジタル宇宙プロジェクト」が無償公開しているソフトウェアで、
 地球だけでなく、多くの惑星や衛星の地表データや天体の位置、果ては宇宙の大規模構造などを美麗なCGで知ることができるんだ。

 ※ ソフトウェアの開発には多くの公的研究機関が携わっており、使用している天文データはそれらの研究成果が反映されています。

 

 かれんさん:「あっ、地球が出てきました」

 今、実時間表示にしているから コレが現在の地球だよ。
 日本は夜だけど、アフリカは真昼間だね。

 

 このコントローラーで操作して宇宙を散歩してみようか。

 ※ もちろんキーボードでの操作もできます。

 

 じゃあ、右側のアナログスティック下げてみようか。

 かれんさん:「はい」

 

 かれんさん:「うわぁ〜 地球からどんどん離れていきますぅ〜」

 

 写真では分かりませんが、アナログコントローラーで宇宙空間をシームレスで好きなアングルから見ることができます。

 

 かれんさん:「これはスゴイですぅ〜☆」

 

 アッという間に太陽系を飛び出しちゃったね。

 

 かれんさん:「一体どこまで地球から離れられるんですか?」

 

 まだまだこんなの序の口だよ。

 

 なんてたって、このソフトウェアには数多くの天文学者たちの研究成果が詰まってるからね。

 

 かれんさん:「なんかモヤモヤしたのが出てきました」

 倍率が追いつかなくて、小さな星がモヤになってるんだよ。

 

 ようやく銀河系の全体が見えてきたね。

 

 かれんさん:「地球って銀河系のこんな“端っこ”にあるんですね」

 SF作品のセリフで「こんな銀河系の辺境に…」って良く聞くけど、
 ちゃんと長年の研究成果を元にしているのがコレでよく分かるね。

 

 かれんさん:「うわ、まだ地球から離れられるんですか?」

 もちろん!

 

 細かく移動したらキリがないので、ここで一気にワープ!
 ちなみに、この縮尺だと1つ1つの点が銀河を表しています。

 

 さぁ、コレが現在の研究で分かっている宇宙の探索範囲の最遠地点だよ。

 

 かれんさん:「138億光年って、行くのに光の速さで138億年かかるってことですよね」

 そうだよ、一体どうやって図ったんだろうね…。

 

 ちなみに今回はターゲットを地球にしていましたが、他にも多くの天体や探査機の位置を知ることができます。

 

 また、天文分野で話題になった出来事をCGで鑑賞することもできます。

 

 コレは「はやぶさ2の地球スイングバイ」です。

 

 そして、様々な表示設定も可能です。

 

 この時刻というのは、ボタンを1回押すごとに前後する経過時間を設定するものです。
 ボタンを押しっぱなしにすると、天体がアニメーションのように動きます。

 

 更に“時刻設定”で自由に過去や未来の天体の位置も知ることができますよ。

 

 そして“3D表示”にも対応しているので、3Dメガネを用意すれば より立体的な宇宙空間を楽しむことができます。

 

 この“離陸・着陸”というのは、宇宙空間に飛び出した視点か、地表に着陸した視点なのかを選ぶモードです。

 

 コレは地球に着陸した視点で夜空を見上げている画面です。

 

 かれんさん:「うわ〜 アニメのプラネタリウムみたいですぅ〜☆」

 実時間表示にしてあるから、本当ならこの星空が窓から見えるはずなんだけどなぁ…。

 

 コントローラーで操作すれば360度だけでなく、真上を見たり地表を移動することもできます。

 

 

 かれんさん:「確かにキレイですけど、画面の中だけなんですよね…」

 

 う〜ん…

 

 実は「Mitaka 4D2U」には、ちゃんとVR版が存在します。
 VR版ならば、星空を見上げるだけでなく、宇宙空間を“遊泳散歩”することも可能でしょう。

 

 しかし、ウチには「Mitaka 4D2U VR」に対応した“Oculus Rift”や“HTC Vive”がありません…。

 

 いつものノリならポチっとするところなのですが、

 

 そもそもウチにある一番高性能なPCは、4年前に更新したこのスペックのPCです…。

 これじゃあ、とても滑らかなVR体験なんて出来ません…。
 かと言って、システム更新したり、新たにPCを組むのは手間と時間がかかります…。

 

 …っという訳で、長年物置に眠っていたコレを引っぱり出しました。

 この「ホームスター」は、プラネタリウムクリエイターの“大平貴之”氏と“セガトイズ”が共同開発した家庭用プラネタリウムで、
 従来の家庭用プラネタリウムと比較にならない高精細な投影が話題となり、当時は数多くのメディアで取り上げられました。

 実は話題に乗っかって、私も発売されて間もない頃(2005年7月)に購入しておりました。

 

 コレは後にシリーズ化される「ホームスター」の初期型ですが、1万個の星が投影可能です。

 ちなみに、
 後継機種の「Classic」や上位機種の「PRO 2nd」は6万個、最上位機種の「EXTRA」は12万個の星を投影することができます。

 また昨年(2016年)、業務用プラネタリウム「MEGASTAR」の家庭版「CLASS」が発売され、
 なんと桁違いの約100万〜200万個以上の星の投影が一般家庭でも可能となりました…。
 200万個の星の投影と言えば、2〜3年前の中規模ドームの業務用機に匹敵する性能です。

 その分、値段も家庭用としては桁違いですが…。
 「MEGASTAR  CLASS」(投影星数100万個以上) 約140万円(税込み)
 「MEGASTAR N-CLASS」(投影星数150万個以上) 約183万円(税込み)
 「MEGASTAR S-CLASS」(投影星数200万個以上)  216万円(税込み)

 ※ 2017年現在の業務用機の最高峰「CHIRON-U<ケイロンU>」(五藤光学研究所)は、
   これまた桁違いの約1億4000万個の星の投影が可能です…。

 

 はい、かれんさん。
 このプラネタリウムで星空を見よう♪

 

 まぁ、家庭用だからね…。

 

 本来はプラスチック全開のマットなブラックの本体なのですが、
 業務用プラネタリウム「メガスター」の本体にあわせて、12年前の私は“マジョラーブルー”に本体を塗り替えていました…。

 

 12年ぶりの投影、ちゃんと映るでしょうか…?

 

 では、スイッチON!

 

 かれんさん:「うわ〜 ちゃんと天井に星が映りました〜☆」

 

 かれんさん:「こうやってウチの中で寝転がって星空が見られるなんて凄いです」

 じゃあ、部屋の灯りが邪魔だから消すね。

 

 かれんさん:「本当にお外で星空を見てるみたいにキレイです☆」

 ※ 部屋を真っ暗にして、さっきとほぼ同じアングルで撮影しました。
   天井のシーリングライトや梁が気になりますが、星空の雰囲気は十分に楽しめますよ。

 

 あれ、かれんさん?

 

 どうやら星空を見ながら眠ってしまったようです…。


 【 END 】

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 今回は星をテーマに取り上げましたが、いかがだったでしょう?

 
 

 私が昔ハマっていた星に再び興味を持ったきっかけが、2009年7月に放映されたアニメ「宙のまにまに」です。

 
 

 原作は月刊アフタヌーンで連載されていた“柏原麻美”先生による高校の天文部を舞台にしたドタバタラブコメ作品です。

 
 

 作品に影響されて関連本も購入。
 一時はデカイ天体望遠鏡の購入まで考えましたが、何とか踏みとどまり…

           

 代わりにポータブル赤道儀「スカイメモR」を購入しました。

        

 ポータブルと言っても、大型微動雲台を搭載した三脚は大きく、本体もズッシリと見た目以上の重量があります。
 しかし、作りがしっかりしているのでポータブルとしては精度が高くて高評価を得ていました。

 

 ちなみに、上のカメラに付いているのは800mmのミラーレンズです。

 

 APS-Cのカメラ(EOS-7D)に付ければ焦点距離が約1.6倍になるので、これで1280mmの超望遠が可能です。
 (マイクロフォーサーズなら1600mmになります)

 

 コレは2012年に起きた「金冠日食」を上記のカメラとレンズの組み合わせで撮影した写真です。
 (手製の太陽フィルターも被せています)

 拡大せず等倍でこの大きさの太陽が撮影できるので、なかなかの優れモノです。

 

 そして部屋で撮影した「ホームスター」の写真ですが、1分間のバルブ撮影のみでソフトによる画像補正は行っておりません。

 バルブ撮影と聞くと、肉眼より明るく写っていると思われるでしょうが、
 暗闇に目を慣らす「闇順応」を行うと、実際にこの写真と同じような明るさで星空を楽しめますよ。

 

 ちなみに、こうして“かれんさん”の横にカメラを置いて、タイマーリモコンを使って1分間のバルブ撮影を行いました。

 

 では、「Mitaka 4D2U」について補足を…。

 本編で少し解説しましたが「Mitaka 4D2U」は無償公開しているソフトウェアで、
 公式サイトで誰でも手続き無しで無料ダウンロードが可能です。
 VR版はPCのマシンパワーが必要ですが、通常版は非力なPCでも問題なく動くので是非ダウンロードして楽しんでみて下さい♪

 

 そうそう、本編ではターゲットを地球にして星空を眺めていましたが、
 他の天体でも着陸が可能で、その星の地表から見られる星空も眺めることができます。

 例えば“月”なら…

 

 地球を眺めることもできます。
 (コレは分かりやすくする為に、だいぶ高度を上げた視点になっています…)

 
 

 最後に、アニメ「Planetarian」についても補足を…。

 コレも本編で少し触れましたが、
 アニメ「Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」配信後に、劇場版の「Planetarian 〜星の人〜」が公開されています。

 この劇場版「〜星の人〜」は「〜ちいさなほしのゆめ〜」のその後の話が描かれており、
 回想シーンとして「〜ちいさなほしのゆめ〜」の内容を再構成したモノが数ヶ所に渡って挿入される作りとなっています。

 もし興味を持たれて、アニメ「Planetarian」を視聴したいと思った方がいらっしゃったなら、
 「Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」を観てから、劇場版の「Planetarian 〜星の人〜」を観ることを強くオススメします。
 私も事前にこの情報を得ていたので、この順番で作品を見て物語の感動を十分に味わうことできました…。

 

 今さらながら、
 本物の星空を見せていないので、本当の意味で“かれんさん”の願いを叶えてはいません…。

 でも、いつかその願いを叶えてあげたいと思います。
 理想はキャンピングカーでも購入して、かれんさんと日本中を巡ったりしたいですね♪
 キャンピングカーなら宿泊先の心配もありませんし…。

 では、今回はこの辺で…。


 ※ 次回は“かれんさん”が再びメイド服を着用します。



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