クロと旅する

< たまゆら 〜聖地巡礼の旅〜 >


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 クロ:「ほら、起きるみャ」
 トロ:「むにゃ…もう食べられないニャ…」
 クロ:「何を寝ぼけてるんだみャ」
 トロ:「ん…クロどうしたんだニャ?まだ外は真っ暗だニャ、朝早いのニャ」
 クロ:「朝風呂に行くんだみャ。分かったらさっさと起きるみャ」
 トロ:「いつもはとってもお寝坊なのに、なんでクロはこういう時は早起きなんだニャ…」
 クロ:「何をブツクサ言ってるみャ。ほら早く行くみャ」


 

 クロ:「実はこのホテルは大浴場に曜日交代制を導入しているのみャ。
     だから昨日入った男湯が女湯になって、女湯が男湯に変わったんだみャ」
 トロ:「そういうことでしたか…」

 

 トロ:「びっくりしたニャ。大声あげてどうしたのニャ?」
 クロ:「いや、すまないみャ。思わず興奮してしまったみャ…」
 トロ:「一体どういうことですかニャ?」
 クロ:「わかったみャ…順を追って話すみャ…。
     今までに何度か“たまゆら”のイベントがこの竹原で行われてるんだケド、
     2010年10月10日に行われたイベント”たまゆらの日”の時にキャスト&スタッフが泊まった宿が、
     実はこの『竹原シーサイドホテル』なんだみャ」
 トロ:「へぇ〜そうだったんだニャ。でもなんでさっき大声をあげたんだニャ?」
 クロ:「それはコレが貼ってあったからみャ」

 

 クロ:「“上品で落ち着いた気持ち”って意味だみャ。ほら、“奥ゆかしい”って言葉を聞いたことあるだろ?」
 トロ:「なんだ“奥ゆかしい”のことなんだニャ。それならトロも知ってますニャ。
     ところでこのテプラが一体どうしたのかニャ?」
 クロ:「“たまゆら”の女性声優4人が自分で撮った写真を紹介するという
     OVAの特典映像『写真コメンタリー“たけはらんず”』でこのテプラの写真に加え、
     脱衣所や露天風呂の写真が入浴エピソードど共に紹介されたんだみャ」
 トロ:「それであんな大声を…」

.. 
 

 クロ:「昨日入った大浴場の脱衣所にこのテプラは貼ってなかっただろ?」
 トロ:「そういえば貼ってなかったのニャ」
 クロ:「テプラが貼ってある位置や壁のネジや傷の位置も一致するから、あの写真の場所は間違いなくココなのみャ!
     これぞウラ聖地巡礼!!」
 トロ:「クロ…」
 クロ:「厳密に言えば昨日入った大浴場にもキャストやスタッフが夜に入浴してるだろうケド、
     やっぱ写真として紹介されてるこっち側の大浴場の方が興奮するみャ〜♪」

..

 

 

 クロ:「こりゃ失礼…。まぁ、もう1年4ヶ月以上も前の話なんだみャ…」
 トロ:「ようやく正気に戻ったニャ」
 クロ:「せっかくだし、入れないないケド露天風呂がどんなとこか見にいくみャ」

..

 トロ:「大浴場の中にある扉から外に出るんですニャ」

..

 クロ:「おぉ、確かに紹介されてた写真と一緒だみャ♪
     くぅ〜目の前まで来てるのに入浴できないなんてホントに残念だみャ。またいつかリベンジしに来るみャ!」

 

 クロ:「…というわけで、大崎下島の御手洗へ向けて出発みャ〜♪」
 トロ:「一晩お世話になりましたニャ」



 

 クロ:「ここはOVAのオープニングに登場する“ぽってたん”が自転車通学で通る道なんだみャ」
 トロ:「さっきのホテルから近かったから、結構長い距離を通っているんですニャ」

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 トロ:「それにしても生憎のお天気で残念ですニャ…」
 クロ:「徐々に晴れていく予報だから、それを信じるんだみャ」




 

 ※ 実際は竹原から車で約1時間かかります。

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 クロ:「普段はやってないんだケド、
     今ちょうど期間限定で“たまゆら”のパネル展示を館内でやってるから覗いていくみャ」
 トロ:「それはラッキーですニャ♪ 早速中に入るのニャ〜」


 

 トロ:「中も和風で豪華な雰囲気ですニャ」
 クロ:「この建物は総檜造りの本格木造建築で、美術館としてはとっても珍しいのみャ。
     蘭島閣っていう美術館の名前は、島に自生している蘭が由来になっていて、建物にも彫刻されてるんだみャ」

 

 トロ:「へぇ〜 とってもこだわって造られた建物なんですニャ〜」

 ※ 美術館の許可を得て撮影を行っております。
   展示作品を撮らないという条件で、撮影した写真は学芸員の方に確認してもらいました。


 

. ※ このパネル展示は撮影がOKでした。
 

 
 

 クロ:「アニメの写真展と実際の美術館を比較してたりして、聖地巡礼レポートみたいで面白いみャ」
 トロ:「こちらはお仕事でやってるんだニャ。クロと一緒にしたら失礼なのニャ」
 クロ:「まぁ確かにオレっちは人生そのものが遊びみたいなモンだからみャ〜。これは失敬!」
 トロ:「全然反省してないのニャ…」




 

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 トロ:「なんかトロたちには敷居が高い雰囲気なのニャ…」
 クロ:「確かに外観は高級料亭みたいだケド大丈夫だみャ。
     この白雪楼は江戸時代に建てられた貴重な建物で、入館料300円
(大人1名)で自由に見学できるんだみャ」
 トロ:「それを聞いて安心しましたニャ」


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 クロ:「まずはこの茶室で抹茶とお菓子を頂きながら、建物の歴史を聞くんだみャ」
 トロ:「やっぱりトロたちには場違いな感じですニャ…」

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 トロ:「お茶の道具が沢山ありますニャ」
 クロ:「ここには離れの茶室もあるんだみャ」
 トロ:「でも江戸時代に建てられたとは思えないほど、しっかりした造りなのニャ」
 クロ:「そうだみャ。それじゃ、目的の部屋がある2階へ行くみャ」

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 トロ:「天井にいっぱい文字が書いてあるお部屋がそうなのかニャ?」
 クロ:「そうだみャ。この障子を開けると…」

 

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 クロ:「実に瀬戸内らしい景色だみャ」
 トロ:「海の向こうにすぐ違う島がありますニャ」
 クロ:「じゃあ海の近くまで行ってみるみャ」



 

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 クロ:「右手にある“松濤園”は日本各地から歴史的に貴重な建物を移築した施設で、
     島の歴史に関する展示に加えて、日本の陶磁器や世界の珍しい灯火器なんかも展示してるんだみャ」
 トロ:「へぇ〜 面白そうなところですニャ」

 

 トロ:「なんて書いてあるか さっぱりですニャ…」
 クロ:「オレっちは下の解説を読んでも さっぱりだみャ…」
 トロ:「とにかく…ここは…」

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 クロ:「安心するみャ。今日は本当に目的の場所までニコニコ号で行くみャ」
 トロ:「ホントかニャ〜?昨日のことがあるから、なんか信用できないニャ…」
 クロ:「確かにアニメではここから歩いて目的の場所まで行ってたケド、片道3時間以上もかかる道のりなんだみャ」
 トロ:「3時間ですと!?」
 クロ:「それも道に迷わず真っ直ぐ行けた場合だみャ…。
     幸い目的の場所には専用駐車場があるから、ニコニコ号なら目の前まで行けるんだみャ♪」
 トロ:「なんか凄いところみたいだけど、ニコニコ号で行けるから安心したニャ」
 クロ:「実はそこへ行くためにニコニコ号をレンタルしたと言っても過言ではないんだみャ」
 トロ:「なるほど、そういう事でしたか…」
 クロ:「それじゃあ、アニメとは行く順番が逆になったケド、プチ秘境探検の第2弾に出発だみャ!」



 

 トロ:「歩くには遠くて大変な道だったけど、意外とあっさり着きましたニャ」
 クロ:「勘違いするんじゃないみャ。ここはアニメで皆がお弁当を食べた中間地点の聖地なんだみャ」
 トロ:「それで専用駐車場がなかったんですニャ…」

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 クロ:「いや〜 下調べしてたケド、想像以上に凄い道だったみャ」
 トロ:「落石が転がったまま放置されてたり、荒れ放題の道でしたニャ…」
 クロ:「ニコニコ号で来て正解だったみャ。歩いて来てたら本当に3時間かかってたみャ…」

 

 クロ:「アニメでゲート上部の木が一本ないと思ってたら、本当に一本なかったんだみャ…」
 トロ:「背景さんのこだわりですニャ」

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 クロ:「展望台全体が円形になってるから、360度の大パノラマが楽しめるんだみャ」
 トロ:「ニャるほど」
 クロ:「よし!じゃあ早速登ってみるみャ〜♪」

 

 

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 トロ:「計画って何ですニャ?」

 

 

 

 

 

 クロ:「飛行機に液体やガスは持ち込めないから、
     今回はコンビニで簡単に手に入るカセットボンベ対応のガスバーナーを持ってきたみャ」
 トロ:「本当に綿密な計画だったんだニャ…」

 ※ この十文字展望台には公衆トイレと手洗い場はありますが、飲料用の水道はありません。
   また自動販売機やゴミ箱もないので、ゴミは各自で持ち帰りましょう。

 

 

 

 



 

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 クロ:「この大長港は竹原港と高速船で結ばれていて、40分で行き来できるんだみャ。
     御手洗港に立ち寄る便もあるケド、
     1日に往復合わせて2〜3便しかないから、徒歩15分のこの港が広く利用されてるんだみャ」
 トロ:「へぇ〜」
 クロ:「アニメでも御手洗港じゃなく、この大長港から歩いて御手洗へ行ってるんだみャ」
 トロ:「それでこの港に立ち寄ったんだニャ」
 クロ:「その通りだみャ。車で来てるとはいえ、やっぱ御手洗へ行く前にここを巡礼しておかないとみャ。
     さて、今度は本当に御手洗へ向かうみャ」

 ※ 大長港の管理事務所に許可を得て、桟橋で撮影を行っております。



 

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 クロ:「ただの駐車場じゃなく、ここも物語に登場する立派な聖地なんだみャ」
 トロ:「ほう、そうでしたか」
 クロ:「アニメではここで名物の“レモン羊羹”をみんなで食べるんだケド、
     実際にそこの駐車場の管理を兼ねた土産物屋さんで“レモン羊羹”も売ってるんだみャ」
 トロ:「レモンと羊羹って、珍しい組み合わせですニャ」
 クロ:「そこで買い物をすれば駐車料金がタダになるから、あとで買って帰るみャ」
 トロ:「わ〜い♪」


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 クロ:「この御手洗は竹原の保存地区に次ぐ聖地の密集地帯だから、気合を入れて巡礼するみャ!」
 トロ:「了解ですニャ!」




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 クロ:「ここは『千砂子波止(ちさごばと)』っていう江戸時代に造られた防波堤なんだみャ」
 トロ:「ふ〜ん そんな歴史がある防波堤なんだニャ」


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 ※ 間違えて撮影した写真にあわせて、画像の反転処理を行っております…。


 

 

 

 トロ:「ここにも大きな灯籠がありますニャ」
 クロ:「この高灯籠は元々、さっき行った『千砂子波止』の先端に建っていて、灯台の役割を果たしていたんだみャ。
     ところが1991年の台風19号で『千砂子波止』の先端部分が崩れたからこの場所へ移されたんだみャ。
     今はこの高灯籠をモデルにした、更に大きなさっきの白い灯台が建ってるって訳だみャ」


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 クロ:「じゃあ次は“麻音たん”の実家のモデルになった『七卿落(しちきょうおち)遺跡』へ行くみャ〜」
 トロ:「旅館っていう設定だったところだニャ〜」



 

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 クロ:「ここが本当に旅館だったら宿泊客の大半は巡礼者になるだろみャ…」
     でも“のどか亭”じゃなく“なごみ亭”というお店は実在するんだみャ」
 トロ:「それはホントですかニャ?」

 

 クロ:「“あなごめし”が有名なお店で、船宿もやってるからここなら宿泊も可能だみャ」
 トロ:「へぇー。それにしても看板の文字と提灯がアニメとそっくりですニャ」
 クロ:「そりゃこの“なごみ亭”も“のどか亭”のモデルの参考にされたからみャ」
 トロ:「なるほど、それで名前もそっくりなんだニャ」

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 クロ:「実はネットで行方不明といわれてた車輪の片方を草むらの中で発見したから、
     “のどか亭”と同じように少し移動させたんだみャ」
 トロ:「凄いこだわりですニャ…」

 

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 クロ:「次は“麻音たん”の憧れの舞台『乙女座』に行くみャ」
 トロ:「地図を見るとココからすぐですニャ」



 

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 クロ:「この『乙女座』も中は無人で自由に見学ができるんだみャ」
 トロ:「入館料(150円)はその箱に入れるんですニャ」

 ※ 上記は何も公演などがない場合です…。

 

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 クロ:「この『乙女座』は昭和12年に御手洗の当時の町長が島に娯楽を取り入れる目的で造った小劇場なんだみャ。
     ところが戦争が始まって一座や劇団が激減して興行を行うことができなくなったから、
     戦後の昭和30年まで一部の改修を行って映画館として使用したんだみャ」
 トロ:「へぇ〜 でも畳の桟敷席だし、とても映画館には見えないニャ」
 クロ:「仕方ないみャ。それじゃ『乙女座』の歴史について少し語ってやるみャ…」

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 クロ:「実は機材や設備の老朽化で映画館としての役目を終えた後は、
     島の名産である『大長みかんの選果場』として転用されて、その後は島の資料館になったんだみャ」
 トロ:「どんどん変わっていきますニャ…。でもどう見ても資料館には見えないですニャ」
 クロ:「そりゃそうみャ。資料館からは大規模な改修が行われたからみャ」
 トロ:「どういうことですニャ?」

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 クロ:「資料館として使用されていた時から地域住民が乙女座を管理する呉市に、
     乙女座を開館当時と同じ小劇場として復活させてほしいと要望してたんだみャ」
 トロ:「そのお願いが叶ったのかニャ?」
 クロ:「まぁそういうことだみャ。でも要望が通るちゃんとした“きっかけ”があったから叶ったんだみャ」
 トロ:「きっかけ?」

 

 クロ:「オレっちたちがニコニコ号で通ってきた道が“きっかけ”だみャ。
     呉市は豊島大橋が完成して『とびしま海道』が開通する平成14年に合わせて、
     島同士の行き来ができるようになる地域の社交場として、
     乙女座を資料館から本来の小劇場へ大改修することにしたんだみャ」
 トロ:「みんなのお願いが叶って良かったニャ」
 クロ:「でも建設当時の資料があまり残ってなくて、開館当時の乙女座を復元するのは困難だったんだみャ」
 トロ:「それは大変ですニャ…」

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 クロ:「しかーし!開館当時の乙女座の姿を知る多くの地域住民が協力し、当時の記憶を頼りに復元作業が行われて、
     乙女座は開館当時の姿で現代に復活したんだみャ」
 トロ:「この建物にそんな歴史があったとは、すごいドラマですニャ。感動しましたニャ」
 クロ:「だろ?そんな感動的な乙女座の存在を教えてくれた“たまゆら”という作品にも感謝するみャ」
 トロ:「そうですニャ」

 

 クロ:「それじゃ、次の聖地へ行くみャ」



 

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 トロ:「このお店も歴史を感じる佇まいですニャ」
 クロ:「そりゃ日本最古の時計店だからみャ」
 トロ:「えぇ〜っ?そんなに古いお店なのかニャ?」

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 クロ:「この新光時計店は、今から154年前の安政5年(1858年)に創業した日本最古の時計店で、
     ちゃんと今も営業してるんだみャ」
 トロ:「凄いですニャ。ご主人はとっても長生きなのニャ」
 クロ:「バカモン!そんな訳ねぇだろ。ご主人は現在で4代目だみャ」
 トロ:「それは失礼しましたニャ…」

 

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 トロ:「でも島の時計屋さんにお客さんはいるのかニャ?」
 クロ:「このバカチンがっ!ご主人は“伝説の時計職人”として知られていて、
     ここでどんな時計でも100%修理するという信念で腕を振るっているんだみャ。
     その確かな仕事は世界で認められていて、日本どころか世界中から修理を依頼する時計が届くんだみャ」
 トロ:「それは重ね重ね失礼しましたニャ…」

..
 

 クロ:「こう見えても、テレビや本で沢山取り上げられてる超有名店なんだみャ」
 トロ:「凄いお店だったんですニャ〜」

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 クロ:「んじゃ、次の聖地へ向かうみャ」
 トロ:「楽しみですニャ♪」



 

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 クロ:「住宅って言っても ただの家じゃないみャ」
 トロ:「確かに何かいろいろ展示してありますニャ」
 クロ:「ここは今から200年以上前の文化3年(1806年)に日本の地図製作の為に御手洗を訪れた
     測量士の伊能忠敬が泊まった町屋なんだみャ」
 トロ:「測量士?」
 クロ:「測量士っていうのは、距離や地面なんかの大きさを測る人のことだみャ。昔はGPSとかなかったから、
     伊能忠敬は日本中を17年をかけて測り続けて、精度の高い日本地図を完成させたんだみャ」
 トロ:「とっても地道で凄い人ですニャ」


 

 クロ:「今は伊能忠敬に関する資料やここ大長・御手洗の歴史を展示する資料館になってるケド、
     元は昔の大長・御手洗の年寄役だった豪商:高橋家の別宅として建てられた建物なんだみャ」
 トロ:「へぇ〜 じゃあ高橋さんのお家なんだニャ。
     でもなんで『旧高橋住宅』じゃなくて『旧柴屋住宅』なんだニャ?」


..
 

 クロ:「それは高橋家の屋号が『柴屋』だったからみャ」
 トロ:「ニャるほど。お店の名前だったんですニャ」
 クロ:「ちなみに『高橋家の別宅』から『御手洗の町役場』になって『米穀問屋』『船具屋』『金物屋』を経て
     現在の資料館になったんだみャ」
 トロ:「本当にココは歴史のある建物がいっぱいですニャ〜」

..

 クロ:「そんじゃ、次は願いが叶うと言われる聖地へ行くみャ」
 トロ:「そんなところがあるのかニャ!?」




 

 クロ:「ここは学問の神として有名な菅原道真 公を祭神としている天満宮で、
     この御手洗の地名の由来となった場所なんだみャ」
 トロ:「そんなに由緒がある場所なのニャ」
 クロ:「今から1000年以上前の延喜元年(901年)に菅原道真 公が大宰府に左遷された時にココへ立ち寄って、
     天神山の麓の水で手を洗ったんだみャ。
     その場所がそこにある『菅公御手洗の井戸』でこの御手洗の地名になったんだみャ」
 トロ:「すごいですニャ。そんな昔の井戸が今も残ってるんですニャ」


..
 

 トロ:「でもお願いするなら本殿の正面じゃないのかニャ?ここは本殿の裏手なのニャ…」
 クロ:「この天満宮は少し変わってるんだみャ。
     建立された御神体が納められている本殿の下が『可能門』と言うトンネルになっていて、
     願い事を唱えながらトンネルをくぐると願いが叶うと言われてるんだみャ」
 トロ:「へぇ〜 確かに変わってるのニャ。早速やってみるのニャ♪」


  

..
 

 クロ:「では、お願いも済んだところで、最後の聖地へ向かうみャ」
 トロ:「ついに最後ですニャ…」




..
 



 

 クロ:「今回は事前に言っておくみャ。
     階段が続く分、昨日の朝日山よりキツイ道のりだから覚悟するのみャ」
 トロ:「ニャんと!?最後がそんな所だったとは…。
     でも最後の場所だからトロも頑張るのニャ!」
 クロ:「よし!その意気みャ!」

 

 クロ:「さっきの威勢はどこへ行ったみャ。さっ、早く行くみャ」
 トロ:「トロ負けないのニャ!」

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 トロ:「バーゴラが壊れてるニャ…」
 クロ:「なんとか地域住民や巡礼者のためにも修理してほしいみャ」

 ※ 台風などによる突風が原因で壊れたかと思われます…

 

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 クロ:「天気が良ければアニメと同じ夕焼けに染まる景色が見られたんだケドみャ〜」
 トロ:「夕焼けの時間まで考えていたとはホントに凄い情熱ですニャ…」


..
 

 クロ:「巡礼者にとってスケジュール管理は大事だからみャ。コレくらい当然みャ」
 トロ:「でもコーヒーを飲んだ展望台の時より天候が回復して良かったニャ」
 クロ:「全くだみャ。ここも視界ゼロだったら泣くに泣けないみャ…」

..
 

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 クロ:「正式には『恐怖の呼ばれて飛び出て たまゆらー』っていう歌だケド、
     正式タイトルの方が知名度が低いから覚えなくて良いみャ」
 トロ:「そうですかニャ…。じゃなくて、突然歌いだしてどうしたんだニャ?」
 クロ:「本当は口笛を吹きたかったんだケド、オレっちたちには“くちびる”がないから吹けないみャ。
     だから代わりに“ちぎぶ”のヒットソングを歌ったんだみャ」
 トロ:「う〜ん、トロにはレベルが高くてついていけないのニャ…」

 

 クロ:「んじゃ、竹原へ帰るみャ」
 トロ:「そうですニャ」



 



 

 クロ:「このバカ!また細かい荒探しをするんじゃないみャ!」
 トロ:「ごめんなさいニャ…つい気になったもので…」
 クロ:「ほら早くチェックインするみャ」


 

 クロ:「8畳+板間の3人部屋だから、ゆったりしてるんだみャ」
 トロ:「親しみやすいアットホームな雰囲気なのニャ」
 クロ:「じゃあ風呂は後にして、晩飯でも食べに行くみャ」
 トロ:「賛成ですニャ♪」

 

 クロ:「地元“竹原牛”のステーキ御前だみャ」
 トロ:「豪華ですニャ〜♪」
 クロ:「竹原は畜産も行っていて現在1350頭の牛を飼育してるんだみャ」
 トロ:「海が近いから海鮮料理に目がいくけど、牛さんも有名なんだニャ」



 

 クロ:「腹ごなしに夜の竹原を散歩するみャ」
 トロ:「ホテルから保存地区まで徒歩5分なんですニャ」
 クロ:「それが巡礼者の常宿たる由縁だみャ。これだけ近いと夜の保存地区でも時間を気にせず散歩できるみャ」
 トロ:「そうですニャ」


 

 

 クロ:「明るい町並みもいいけど、夜もまたいい雰囲気だみャ」

 

 トロ:「街頭が少なくて、過度に明るすぎないのが またいいですニャ」


 

 

 クロ:「さっ、夜の『西方寺』に到着だみャ」
 トロ:「こんな時間に勝手に入って良いんですかニャ?」
 クロ:「昨日も言ったけど、この中にある『普明閣』は24時間出入り自由だから心配無用だみャ」


 

 トロ:「すごいですニャ!ちゃんとライトアップされてるニャ!」
 クロ:「ほら心配無用だろ。でも想像以上に凄い光量だみャ」
 トロ:「こんなに明るかったら、遠くからでも良く見えるニャ」


 

 

 クロ:「普明閣から見た竹原の夜景だみャ」
 トロ:「とっても綺麗ですニャ…」

 ※ バルブ撮影による写真なので実際の夜景はもっと暗いです。(画像補正は行っておりません)

 

 クロ:「星もよく見えるみャ…」
 トロ:「昼間もこれくらい晴れてれば良かったのにニャ」
 クロ:「バカ!それを言うんじゃないみャ。忘れてた悔しさを思い出しちゃっただろ」
 トロ:「あっゴメンなさいですニャ…」
 クロ:「まぁ良いみャ。明日もお楽しみがあるからみャ♪」
 トロ:「えっ?予定してた聖地は全部巡ったのに、明日もどこか行くのかニャ?」
 クロ:「そうだみャ。まっ、話せば長くなるからホテルに戻ってじっくり説明してやるみャ」
 トロ:「わかりましたニャ」

 ※ 普明閣を後方から撮った写真です。
 ※ バルブ撮影による写真なので実際の夜景はもっと暗いです。(画像補正は行っておりません)



 
 

 クロ:「冷えた身体を大浴場で温めたところで、今日行った聖地を振り返るみャ♪」
 トロ:「御手洗で買った“大長みかん”(一袋100円)がまた甘くて美味しいニャ〜♪」


 ※ 御手洗の路地では無人の“みかん”販売所が多数あり、大きさ・個数 バラバラで一袋100円均一で売られています。

 トロ:「そうそう、明日の話を聞かせてほしいのニャ」
 クロ:「あっそういやその話がまだだったみャ。
     実は明日は朝から2日間限定で営業する『ももねこカフェ』に行くんだみャ♪」
 トロ:「ももねこカフェ?」
 クロ:「そうだみャ。今日と明日の2日間限定の店で、とっても貴重なんだみャ。
     今日は“とびしま海道”の聖地巡礼をしたから、明日がラストチャンスなのみャ!」
 トロ:「へぇ〜。『ももねこカフェ』っていうことは、ももねこ様と何か関係があるお店なのニャ?」
 クロ:「当然だみャ。ももねこ様を大フィーチャーしたカフェで、
     ももねこ様をモデルにしたオリジナルのお菓子も販売されるっていう話だみャ」
 トロ:「ももねこ様のお菓子とは凄いですニャ」
 クロ:「だろ?どんなお菓子か想像がつかないから、オレっちとっても楽しみにしてるんだみャ♪」
 トロ:「なるほど、それはトロも興味津々ですニャ」
 クロ:「さっきの大浴場で仕入れた情報では、今日販売した ももねこ様のお菓子は早々に完売したらしいみャ」
 トロ:「さすが“ももねこ様”大人気ですニャ!」
 クロ:「そして重要な情報もゲットしたみャ」
 トロ:「ほう、その情報とは?」
 クロ:「明日『ももねこカフェ』開店前に、ももねこ様のお菓子を購入できる整理券が配布されるという情報みャ」
 トロ:「それは凄い重要情報ですニャ」
 クロ:「だから明日は早めにチェックアウトして、開店前の『ももねこカフェ』に向かうみャ」
 トロ:「そういう事なら明日も早起きするニャ〜」



 

 3日目の朝へ…


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