クロと旅する 3

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 ・旅2日目ー2

 

 

 クロ:「あれ?」

 

 クロ:「あれあれ?」
 
トロ:「入口の門が閉まってますニャ…」
 クロ:「ちょっと降りて確かめてみるみャ」

 

 トロ:「やっぱり閉まってますニャ…」
 クロ:「な…何故だ!?」
 トロ:「定休日ですかニャ…」
 クロ:「バカ野郎! ホテルに定休日があるわけないだろ」

 

 トロ:「あっ、ここに呼び出しボタンがありますニャ」
 クロ:「よし! 押してみるみャ」

 

 トロ:「反応がありませんでしたニャ…」
 クロ:「そんな…」

 

 トロ:「理由はわからないけど、本当に閉まってるみたいですニャ」
 クロ:「オレっちの計画では…」

 
              

 クロ:「敷地内を流れるコルン川や、広い庭を巡礼したり…」


 
 

 クロ:「アニメに登場したサロンで優雅にアフタヌーンティーを楽しむはずだったのにぃ……」

 

 クロ:「少なくとも今年の1月までは通常営業してたからノーチェックだったケド、まさか閉まってるとはみャ…」
 トロ:「ひょっとして潰れちゃったのかニャ?」
 クロ:「いや、ここのホテルはそこそこ人気があって、しかも家族経営だからそう簡単に潰れるとは思えないみャ。
     どちらかというと、古い建物の補修や改修をして、一時的に営業を休止してるって方が現実的かみャ…」
 トロ:「なるほど…」
 クロ:「でもどちらにしても
    “ホテルが閉まるわけない”っていう思い込みで、チェックを怠ったオレっちが甘かったってことみャ。
     こんなことなら“フォス・ファームハウス”で“クリームティー”を楽しんでおくべきだったみャ…」
 トロ:「まぁまぁ、ここでそんなに落ち込んでてもしょうがないですニャ…。
     それより これからどうするかを考えますニャ」

 ※ ちなみに“バイブリーコートホテル”は元々中世の貴族“トーマス・サックヴィル卿”が1633年に建造した邸宅で、
   その後、代々 屋敷に仕えていた一族が建物を引き継いで、1970年に全18室の客室を備えたホテルへと改装しました。
   以来45年間に渡って家族経営が続けられ、現在のオーナーは2代目のアンドリュー・ジョンストンさんが務めています。


 


 クロ:「そうだみャ…。
     とても“ファームハウス”まで戻ってる時間はないし…、
     かと言ってこれから“スワンホテル”に行っても、車を返す時間を考えたらギリギリアウトかみャ…」
 トロ:「車を返す時間を延長できないのニャ?」
 クロ:「実はレンタカー会社の営業時間が18時までだから、
     その時間までにガソリンを満タンにして、返却手続きを済ませておく必要があるんだみャ。
     ここからレンタカー会社があるスウィンドンまで、高速を飛ばしても40分はかかるから、
     ガソリンスタンドに寄ることを考えたら最低でも1時間は必要だみャ」
 トロ:「じゃあ17時前にはココを出発しないといけないですニャ…。
     今が16時だから…もう残り1時間を切ってますニャ!」
 クロ:「これから“スワンホテル”へ移動して、注文して、お茶が出てくるまでの時間を考えたら、
     とてもアフタヌーンティーを楽しんでる時間の余裕なんてないみャ」
 トロ:「う〜ん、これは残念だけど もう諦めるしかないですかニャ…」
 クロ:「車の返却を急いで事故でも起こしたら、元も子もないないからみャ…」
 トロ:「じゃあ
     アリスちゃんのお家に続いて、カレンちゃんのお家にも またリベンジしに来るってことにしますニャ♪」
 クロ:「どんどん課題が増えてくるケド、そうするしかなさそうだみャ」

 

 トロ:「そういう訳で、時間に余裕をもって安全運転で帰りますニャ♪」
 クロ:「“バイブリーコートホテル”の巡礼レポートを楽しみにしていた皆、期待に応えられず悪かったみャ…」

 
※ 帰国後に確認したところ、
   残念ながら“バイブリーコートホテル”はこれまでのホテル業務を終了しており、
   結婚式や狩猟大会などのイベント会場として貸し出されるレンタル施設になっておりました…。
   宿泊は可能ですが、開催されるイベント関係者しか宿泊できず、
   何もイベントが開催されない時は、今回のように敷地が封鎖され中へ入ることはできなくなりました。
   
イベント開催時は門が開いてますが、レストランの営業も終了しているので無断で立ち入ることはできません…。

   ですので、
   誰か知り合いがココで結婚式でも挙げない限り、今後リベンジは出来そうにありません…。


 

 

 

 トロ:「お世話になりましたニャ〜」
 クロ:「快適なドライブだったみャ〜」

 

 クロ:「まだ乗る電車まで時間があるから、そこのカフェでお茶していくみャ」
 トロ:「アフタヌーンティーの代わりですニャ」

 
※ 写真を撮り忘れましたが、駅の横にいわゆるドトールみたいなカフェがありました…。

 

 

 トロ:「すっかり暗くなっちゃいましたニャ」

 

 クロ:「せっかくの“コッツウォルズ遠征”の最後が不完全燃焼だったから、本日最後の聖地巡礼に行くだみャ!」


 

 トロ:「昨日乗れなかった“ロンドン・アイ”ですニャ♪」

 

 クロ:「今日は無事にチケットをGET!」


 

 クロ:「いざ、巡礼だみャ!」

 

 トロ:「高いところからのロンドンの夜景、楽しみですニャ〜♪」

 

 クロ:「だんだん高くなってきたみャ」
 トロ:「よく見ると、この“ロンドン・アイ”もライトアップされてキレイですニャ♪」


 

 クロ:「オレっちたちのホテルもライトアップしてるみャ♪」

 

 トロ:「ホントだ キレイですニャ♪」
 クロ:「3年前はココから指を加えて眺めてるだけだったケド、
     それが今回は あそこのスイートに連泊してるんだから感慨深いものがあるみャ」


 

 トロ:「ちょっと見てよクロ! 上から見た遊園地がとってもキレイですニャ〜♪」
 クロ:「ホントだみャ〜♪」

 

 クロ:「そろそろテッペンだから、ビックベン側へ移動するみャ」


 

 トロ:「もうすぐですニャ」

 

 クロ:「はい、今オレっちたちのカプセルがテッペンになったみャ♪」


 

 トロ:「ロンドンの夜景、実にキレイですニャ〜」
 クロ:「ちょうどこの辺りが、第2期のエンディングで出てきた“聖地ポジション”だみャ」

 

 

 

 トロ:「昨日はビックベンを近くで見たけど、こうして遠くから眺めるのも良いですニャ」
 クロ:「今みたいにライトアップされてると、特にそう思うみャ」

 

 トロ:「トロはあの緑色のライトアップがキレイで好きですニャ〜♪」
 クロ:「他は暖色系の照明ばかりだから、あの緑はいいアクセントになってるみャ」

 

 トロ:「では、記念撮影ですニャ♪」
 クロ:「あまりに暗くて、写り具合は期待できないケドみャ…」

 

 トロ:「でも改めて見ると、遠くまで見渡せてホントにキレイな夜景ですニャ」

 

 クロ:「天気が不安定なロンドンで、2日とも晴れてて実にラッキーだったみャ」
 トロ:「前回の最終日は雨と強風で大変でしたからニャ…」


 

 トロ:「ところで平日の営業終了間際なのに、トロたち以外にもお客さんが結構おりますニャ」
 クロ:「まぁ 平日と言ってもバカンスシーズンだから、オレっちたちみたいな観光客が大勢来てるんだろ」
 トロ:「他のカプセルにもみんなお客さんが乗ってるから“ロンドン・アイ”って本当に大人気なんですニャ」


 

 クロ:「だいぶ降りてきたみャ」


 

 トロ:「ビックベンの前を2階建てバスが行きかって、実にロンドンらしい光景ですニャ」

 

 クロ:「もう入口のゲートを閉じて、出口だけになってるみャ」
 トロ:「トロたち結構ギリギリに乗れたのかもしれませんニャ」
 クロ:「一旦ホテルの部屋へ荷物を置きに戻った時に休憩したケド、もう少し部屋にいたらOUTだったかもみャ」
 トロ:「昨日の“二の舞”にならなくて良かったですニャ」
 クロ:「バイブリーコートホテルに続いて、今日コレに乗れなかったらマジで凹むところだったみャ」

 

 トロ:「そうこう言ってるうちに、もうすぐ地上ですニャ」

 

 

 

 トロ:「それじゃあ、ホテルへ戻りますニャ」
 クロ:「そうだみャ」

 

 クロ:「何だかんだで ゆっくり食事する時間がなかったし、
     スイートルームに泊まってるわりには部屋での滞在時間が短かったら、
     今日の夕食は部屋で食べることにしたんだみャ」
 トロ:「なるほど」


 

 トロ:「それにしても分厚いお肉で、とっても大きいハンバーガーですニャ〜」
 クロ:「その名も“ホースガーズ・バーガー”だみャ」
 トロ:「へぇ〜 ホテルと同じ名前なんですニャ」
 クロ:「良質な牛肉を100%使ったハンバーガーで、このホテルで人気の品だみャ」
 トロ:「では、いただきま〜す♪」
 クロ:「う〜ん、ハンバーガーもさることながら、揚げたてのポテトも激ウマだみャ〜♪」

 

 クロ:「さて、食事も済んだところで恒例のアレをやるみャ」

 

 トロ:「明日行く聖地の予習ですニャ」
 クロ:「その通りだみャ!」

 

 トロ:「これはまたイギリスとは違う雰囲気の可愛い街並みですニャ〜♪」
 クロ:「そりゃココはイギリスじゃなくて、フランスだから雰囲気が違って当然だみャ」
 トロ:「へぇ〜 フランスにはこんな可愛い街があるんですニャ」


 

 クロ:「そういうわけで、明日も早起きして列車で大移動するみャ」
 トロ:「さすがクロ、やっぱりチケットは確保済みなんですニャ」

 

 クロ:「まずはロンドンの“セントパンクラス駅”からユーロスターで“パリ北駅”に行って…」

 

 クロ:「“パリ北駅”から徒歩で“パリ東駅”へ移動して、TGVに乗って“ストラスブール駅”へ…」


 

 クロ:「さらに“ストラスブール駅”でローカル線に乗り換えて、
     目的地の“コルマール駅”に到着するという7時間を要する大移動だみャ」
 トロ:「7時間の移動といえば、広島県の竹原〜石川県の和倉温泉への移動を思い出しますニャ…」
 クロ:「そういやそんな事もあったみャ…」

 

 トロ:「じゃあ明日は国境を越えての大移動ですニャ」
 クロ:「そうだみャ。
     だからこの“Horseguards Suite”でゆっくりできるのも今夜が最後というわけで、
     今後ココに泊まる巡礼者の為に部屋の設備を改めてチェックするみャ

 トロ:「了解ですニャ」

 

 トロ:「まず入口の横の壁にあるのが
     “カードキーを入れるホルダー”と“照明のスイッチ”そして“ルームサインのスイッチ”ですニャ。」
 クロ:「カードキーホルダーは、日本のビジネスホテルとかにある電源と連動したタイプじゃなくて、
     カードを挿さなくても部屋の電源は切れないみャ」
 トロ:「純粋にカードキーをなくさない為のモノですニャ」


 

 クロ:「そしてコレは部屋の温度を設定するオートエアコンの操作パネルだみャ」
 トロ:「デザインが実にオシャレですニャ〜」


 

 クロ:「デスクの奥にあるコレはパソコンや音楽プレーヤーを接続するパネルだみャ。
     手前にあるのが“iPod用のドッキングステーション”で、
     部屋の天井に埋め込まれたスピーカーで音楽を楽しめるみャ」
 トロ:「最近のホテルは“iPod”で音楽が聴ける設備を備えてるところが多いですニャ♪」
 クロ:「そして奥側の上にあるのが 3.5φのアナログケーブルで接続する“オーディオ接続パネル”で、
     その下にあるパソコンの画面を出力する為の“D-Sub 15pin 接続パネル”とセットで繋ぐことで、
     ノートパソコンなどの映像と音をリビングの大型テレビに出力することができるんだみャ」

 トロ:「トロにはよく分からないケド、あまり見かけない設備ですニャ」
 クロ:「まぁ この部屋を仕事の出張なんかで利用する客の中には、
     コレを商談のプレゼンや会議に使ったりするんじゃないかみャ」
 トロ:「なるほど…」


 

 クロ:「そしてカーテンの横にあるのが“カーテンの開閉スイッチ”だみャ」
 トロ:「吹き抜けの大きいカーテンはとっても重いですからニャ」


 

 クロ:「そして上下の各フロアに置いてあるのが内線電話だみャ」
 トロ:「昨日も紹介したけど、色んな場所への番号があらかじめ登録してあって便利ですニャ」


 

 クロ:「下フロアのデスクに置いてあるのが、色々なことができるタブレット端末だみャ。
     昨日はレストランやBARの予約とか、ルームサービスの注文ができるって言ったケド、
     他にもロンドンで開催されるツアーなどのアクティビティーやアトラクションへの参加予約もできるみャ」
 トロ:「お買い物や、新聞・雑誌も見ることができる優れものですニャ」


 

 クロ:「リビングエリアにあるテレビ下のボードには、ミニBARを備えた冷蔵庫とグラスに加え…」

 

 クロ:「ティーセットと電気ポットがあるみャ」

 

 トロ:「箱の中には、コーヒー・紅茶・ミルク・砂糖、そしてお菓子も入ってますニャ♪」

 

 クロ:「ざっと紹介したケド、部屋の設備はこんなもんかみャ」
 トロ:「ホテル選びの参考にしてくれると嬉しいですニャ」


 

 クロ:「じゃあ、ロンドン最後の夜をゆっくり満喫するみャ♪」
 トロ:「そうですニャ♪」


 

 トロ:「ところで明日は何時に起きるんでしたかニャ?」
 クロ:「午前6時すぎってところかみャ…」

 


 
3日目へ…


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